【1月1日 AFP】盛大な花火を打ち上げて新年を迎えたオーストラリア最大の都市シドニー(Sydney)をはじめ、世界各都市ではテロへの警戒が呼び掛けられるなかで2017年を華々しく迎えた。

 シドニーでは真夜中の花火を見ようと150万人が街に繰り出し、ハーバーブリッジ(Harbour Bridge)上空の夜空に打ち上げられた虹色の花火を楽しんだ。

 香港(Hong Kong)でもビクトリアハーバー(Victoria Harbour)上空の花火を目当てに見物客が大勢が集まった。東京では人々が空に風船を放ち、新年を祝った。

 世界各地で行われた新年の祝賀イベントは、シリア内戦の悲惨な光景や欧州の移民危機、世界中で起きた襲撃事件などが数多く報じられた2016年に終わりを告げるものとなった。

 頻発する襲撃事件に世界が神経質になる中、シドニーではインターネットで祝賀イベントへの攻撃を警告したとされる男性の身柄が拘束されている。市内には通常時よりも2000人多い警察官が動員された。

 群衆めがけて車両で突入する行為を防ぐために、トラックを並べてバリケードが築かれるケースも世界各地でみられた。シドニーではゴミ収集車が利用された。

 12月19日、首都ベルリン(Berlin)のクリスマス市場にトラックが突入する事件が起きたドイツでは、機関銃で武装した警察官も配置され、普段よりも厳重な警備態勢を敷くとされていた。また今年からは、ブランデンブルク門(Brandenburg Gate)を囲む一角の入り口にコンクリートのブロックと武装車両を配置することが警察当局から発表されていた。

 フランスの首都パリ(Paris)では昨年、前年に起きた130人が死亡する襲撃事件を受け、新年の祝賀イベントの規模が縮小されたが、今年は花火の打ち上げも企画された。ただ、イスラム過激派の脅威に対応するため、兵士や警察官ら10万人近くの国内各地への配置が明らかにされていた。

 昨年は、ベルギー首都ブリュッセル(Brussels)でも、襲撃への警戒から直前にイベントが中止されたが、今年は花火の打ち上げが計画された。

 他方で、100万人以上が集まる米ニューヨーク(New York)のタイムズスクエア(Times Square)では165台のトラックが周囲を取り囲み、7000人の警官が警備に当たる。(c)AFP/Barry PARKER