【12月28日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は27日(日本時間28日)、ハワイ(Hawaii)の真珠湾(Pearl Harbor)で、第2次世界大戦(World War II)時の敵国から同盟国となった日本の安倍晋三(Shinzo Abe)首相とそろって演説を行い、日米同盟は「かつてなく強固だ」とたたえた。また「自分と異なる人を悪と決めつける衝動」にあらがうべきだとも訴えた。

 来月退任するオバマ大統領は歴史や米政治の現状を踏まえつつ、「国民性は戦争の中で問われ、平和の中で明確になる」と安倍首相に語り掛けた。

 その上で「憎しみが燃え盛っても、同族意識の駆け引きが熾烈(しれつ)を極めても、内側に向かう衝動に屈してはならない。自分と異なる人を悪と決めつける衝動に抗しなければならない」と力説した。

「友情の精神をもって、ここであなたを歓迎する」と安倍首相に呼び掛け、「戦争よりも平和によって得られるものの方が大きい。報復よりも和解の方が見返りは大きい。こうしたメッセージを世界に向けて共に発信したい」と述べた。(c)AFP