【12月26日 AFP】イスラエルが核攻撃を仕掛けるという偽のニュースを信じたパキスタンの国防相が、ツイッター(Twitter)に報復攻撃を示唆するメッセージを投稿し、世界から嘲笑されている。

 虚報サイト「AWDNews」は先週、「イスラエル国防相:パキスタンがシリアへ地上軍を派遣すれば、核攻撃で破壊する」という見出しでねつ造記事を掲載。

 これを読んだパキスタンのムハンマド・アシフ(Muhammad Asif)国防相は23日、「ダーイシュ(Daesh、イスラム過激派組織「イスラム国」のアラビア語名の略称)と戦うパキスタンの役割に口を挟み、イスラエルの国防相が報復核攻撃の脅しをしてきた。パキスタンも核保有国であることを、イスラエルは忘れている」と対抗するツイートを発信した。

 アシフ氏のツイートに対し、イスラエル国防省は翌24日、誤解を解くために「モシェ・ヤアロン(Moshe Yaalon)前国防相のものとされる言葉が述べられた事実はまったくない」と発信し、パキスタンの国防相が引用した報道は「完全な虚報だ」と回答した。

 国民の圧倒的多数がイスラム教徒のパキスタンは、イスラエルと国交を結んでいない。

 アシフ国防相はこの大失態で世界中の笑いものとなっている。パキスタンの著名ジャーナリスト、ヌスラット・ジャビード(Nusrat Javeed)氏は「わが国の核計画はとても深刻な政策で、ツイッター中毒の政治家らには任せられない」と皮肉った。(c)AFP