クリスマスイブ礼拝中の教会前で爆発、13人負傷 フィリピン
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【12月25日 AFP】フィリピン当局によると、同国南部の町ミドサヤップ(Midsayap)のカトリック教会前で24日、爆発があり、パトカーが破損して警官1人を含む13人が負傷した。
爆発は農業の町ミドサヤップにあるサントニーニョ教会(Archdiocesan Shrine of Santo Nino)で、人々がクリスマスイブの礼拝に参加していた際に発生したと、同教会のジェイ・ビラドール(Jay Virador)神父は語った。
ビラドール神父は記者に対し、「爆発が起こったのは教会で聖体拝領が行われている最中だった」と述べ、爆発が教会の入り口から約30メートル離れた場所で発生し、人々がパニックに陥ったと付け加えた。
爆発で負傷した警官1人と身元不詳の人物1人を含む13人は付近の病院で手当てを受けたという。当局は事件の容疑者について言及しておらず、現在のところ犯行声明は出されていない。
匿名を条件にAFPの取材に応じた警官によると、容疑者は当初教会を標的にしようとしたようだが、代わりに教会の警備に当たっていた警察のパトカーを狙ったという。
この警官は「容疑者は教会に近寄りたかったようだが、警備が厳重に行われていたため、代わりに爆発物をパトカーに向けて投げることにしたようだ」と付け加えた。爆発により、パトカーと近くに止めてあったピックアップトラックが破損したという。
同国首都マニラ(Manila)の約900キロ南に位置するミドサヤップはミンダナオ(Mindanao)島中部にある町。同島には少数派であるイスラム教徒が存在しており、過去数十年間、反政府活動が続いているが、主なイスラム武装組織は既にフィリピン政府と停戦合意の署名を交わしている。
同国政府はミンダナオ島に存在する他の小規模なイスラム武装組織と現在も戦闘を続けており、中にはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓い、同国内で民間人を標的とした爆破攻撃を行った疑いがある組織も含まれる。(c)AFP