【12月20日 AFP】イタリアのパオロ・ジェンティローニ(Paolo Gentiloni)首相は19日、経営難に陥っている国内銀行への支援として、議会に対し200億ユーロ(約2兆4400億円)規模の対策案の承認を求める考えを示した。

 同国銀行3位のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(BMPS)は公的支援を回避するため、50億ユーロ(約6100億円)の公募増資を目指している。世界最古の銀行といわれるBMPSは、過去1年で時価総額の80%を失い、イタリアの金融危機の中心となっている。

 ジェンティローニ首相は閣議後、記者団に対し対策案は「予防的なもの」との考えを明らかにし、「預金を守るため対策を講じることが我々の責務」だと語り、議会にも責任を担ってほしいと述べた。

 BMPSは欧州中央銀行(ECB)から来年1月中旬までの増資期限延長を拒まれたため、年内に50億ユーロ(約6100億円)の増資を完了させなければならない。(c)AFP