アレッポの惨状をツイートし続けた少女、市外へ無事退避
このニュースをシェア
【12月19日 AFP】(写真追加、更新)シリア北部アレッポ(Aleppo)から内戦の惨状をツイッター(Twitter)につづり、その名が一躍世界に知れ渡った7歳の少女バナ・アベド(Bana al-Abed)さんが19日、同市から無事避難したことが分かった。トルコの非政府組織(NGO)「人道支援基金(IHH)」がソーシャルメディア上で明らかにした。
IHHはツイッターの公式アカウントに「けさ、バナ・アベドさんも家族と共にアレッポから救出された。一家を温かく迎えたい」と投稿。職員とバナさんが一緒に写った写真も添えられた。
米NGO「シリア系米国人医療協会(Syrian American Medical Society)」の会長も、写真と共に「バナさんほか多くの子どもたちがアレッポ郊外に到着した」とツイートした。
フォロワーが数万人に上るバナさんは、シリアで繰り広げられている悲劇のシンボル的存在となっている。これに対しバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権は、バナさんと母親が毎日のように行っている投稿を、プロパガンダだと非難している。
バナさんのアカウントには、がれきが散乱する自宅前の路地をはじめ、アレッポの破壊を捉えた写真が投稿されており、心配や応援するメッセージが多数寄せられるようになった。ツイートが途切れると、バナちゃんの安否を懸念する声も上がっていた。
アレッポでは、反体制派が掌握していた地域からの住民の退避が進められ、18日夜中に約350人がアレッポ東部から脱出。翌19日には、それぞれ車両約20台から成る2つの車列によって運ばれ、3000人以上が同地域を後にした。(c)AFP