コロンビア墜落機の操縦士、飛行訓練不足か
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【12月18日 AFP】南米コロンビアで先月末にブラジルのサッカーチームが乗ったチャーター旅客機が墜落し、乗客乗員71人が死亡した事故で、事故機の操縦士のそれまでの飛行時間が、商用目的の航空機を操縦するために必要な時間数に達していなかった可能性が浮上している。副操縦士の遺族の代理人を務める弁護士が17日、明らかにした。
この事故は先月28日夜、ラミア・ボリビア航空(LAMIA Bolivia)のチャーター機がコロンビア・メデジン(Medellin)近郊の山岳地帯に墜落したもので、試合のためにメデジンに向かっていたブラジルのサッカーチーム、シャペコエンセ(Chapecoense)の選手ら71人が犠牲になった。生存者はわずか6人で、ミゲル・キロガ(Miguel Quiroga)操縦士とフェルナンド・ゴイティア(Fernando Goytia)副操縦士も死亡している。
事故機のボイスレコーダーには管制塔に燃料切れを報告するキロガ操縦士の切羽詰まった声が記録されていた。
ゴイティア副操縦士の遺族の代理人を務めるオマール・デュラン(Omar Duran)氏はキロガ操縦士について「飛行訓練時間が商用飛行に必要な時間数に達していなかったことを立証できる」と、ボリビアの国営通信ABIに語った。
デュラン氏によると、キロガ操縦士の飛行時間が必要な時間数を満たしていないことを当局が確認していたにもかかわらず、2013年に誤った情報が伝達されていた。ゴイティア副操縦士もこの事実を知っていたが、ラミア航空の評判が傷つくことを恐れて公にしなかったという。
墜落事故を受け、ボリビア当局はラミア航空の運航免許を停止するとともに、同航空の最高経営責任者(CEO)と民間航空当局幹部である息子の身柄を拘束している。(c)AFP