「人道はどこ?」シリア・アレッポ危機で抗議デモ 独仏
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【12月18日 AFP】ドイツとフランスで17日、シリアで続く内戦に抗議するデモが行われた。集まった人々は、シリア政府軍に包囲された同国北部アレッポ(Aleppo)に取り残された人々、その中でも特に子どもたちを助けられていないとして国際社会を非難した。
ドイツの首都ベルリン(Berlin)ではいてつく寒さの中、警察発表によれば約900人が「アレッポの子どもたちが(助けを求めて)あなたを呼んでいる!」「アレッポは血を流している、世界はそれを見ているだけ」などと書かれたプラカードを手に連邦議会議事堂(Reichstag)前に集まった。さらにベルリン市内のほかの場所でも約1800人が抗議デモを行った。
フランスでも同日、首都パリ(Paris)をはじめ、リール(Lille)、ストラスブール(Strasbourg)、マルセイユ(Marseille)で合わせて数百人がアレッポの人々への支援を国際社会に求めるデモを行った。
シリア内戦の激戦地となったアレッポは政府軍に制圧され、これに伴って反体制派の戦闘員の撤退と市民の避難が始まった。だがわずか1日でシリア政府は市民らの退避を阻止。アレッポに取り残された数千人が避難の再開を待っている。
こうした状況のなか、国連安全保障理事会(UN Security Council)は18日午前10時(日本時間19日午前0時)に会合を開き、アレッポに監視団を派遣して市民の避難や保護状況を報告させるとしたフランス主導の決議案を協議する。この決議案については、シリアのアサド政権を支援し拒否権を持つ常任理事国のロシアが反対している。(c)AFP