【12月17日 AFP】英国は16日、鉄道のストライキで一部の列車が運休し、通勤の足に大きな影響が出た。航空会社や郵便局でもストが予告されていることから、ホリデーシーズンに影響が及ぶ恐れも出ている。

 英イングランド(England)南部からロンドン(London)まで運行している鉄道会社サザン・レール(Southern Rail)の従業員らは以前から労働条件の改善を要求しており、13、14両日に続き16日に今週3日目のストライキを行った。

 航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の客室乗務員らも賃上げを求めてストに踏み切ることを投票で決めたほか、ヴァージンアトランティック航空(Virgin Atlantic Airways)の操縦士らも16日、ストライキの実施をほのめかした。

 国有の郵便窓口会社ポスト・オフィス(Post Office)の従業員らも19日から5日間業務を停止すると発表した。

 鉄道会社のストが招いた混乱を受けて、サザン・レールの経営陣や政府、労組に批判の矛先が向けられている。テリーザ・メイ(Theresa May)首相率いる保守党のある議員は、重要公共インフラの職員がストを行う際の条件の厳格化を提案している。

 英政府は今年、スト実施を決める労組の投票は投票率が50%を超えなければならないとする法律を成立させた。メイ首相の報道官はこの法律は国民を非民主的なストから守るためだとして、有効に機能するか見守っていくと述べた。(c)AFP/Maureen COFFLARD