反体制派、アレッポ撤退へ シリア政府軍と合意
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【12月14日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)をめぐる戦闘を続けていた政府軍と反体制派は13日、市内からの市民と反体制派戦闘員の避難を「数時間以内」に開始し、同市で反体制派が数年間にわたり続けていた抗戦を終結させることで合意した。
反体制派側とロシア、トルコが合意の事実を認めた。ロシアのビタリー・チュルキン(Vitaly Churkin)国連大使は、政府軍がアレッポ市内での作戦を停止したと表明。「アレッポ東部周辺での戦闘は終わった」と述べている。
主要な反体制派武装組織「ヌーレディン・アルジンキ(Nureddin al-Zinki)」のヤセル・ユセフ(Yasser al-Youssef)氏はAFPに対し、政府軍との合意はロシアとトルコの「後援」を受けたものだと述べている。
アレッポでは、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権側につく部隊が反体制派を追い詰める中、即決処刑による数十人の殺害などの残虐行為が起きていると報告されており、国際社会から非難が集まっている。
国連(UN)は、ここ数日で女性11人と子ども13人を含む少なくとも82人の一般市民が政府軍側の部隊によって処刑されたという信頼できる報告を受けたとしている。
スイス・ジュネーブ(Geneva)で記者会見した国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のルパート・コルビル(Rupert Colville)報道官によると、政府軍側の戦闘員らが家屋に押し入って中にいた人々を殺害したり、避難している市民らを「拘束してその場で殺害」したりしたという。(c)AFP