【12月13日 AFP】(写真追加)インド南部タミルナド(Tamil Nadu)州の州都チェンナイ(Chennai)を12日、サイクロン「バーダー(Vardah)」が直撃し、これまでに少なくとも10人の死亡が確認された。

 13日の当局発表によると、現地では最大風速39メートルの暴風が吹き、倒れた樹木の下敷きになった多くの家屋が倒壊。またインド南部の広い地域で電力供給が途絶え、停電が発生している。

 インドの気象当局によれば「バーダー」は、チェンナイに上陸したサイクロンとしては過去20年以上で最大。「バーダー」接近に伴い、1万8000人が避難を余儀なくされた。

 国家防災管理庁(NDMA)のアビシェーク・シャンディヤル(Abhishek Shandiyal)報道官は「現時点で10人の死亡が確認されている。今後、地方から報告が上がってくる予定だが、最悪な状況は越えた」と述べた。上陸したサイクロンは勢力を弱めながら内陸部へと進んでいる。

 チェンナイ国際空港の関係者によると、空港は約12時間にわたり閉鎖されたが、13日には発着が再開された。鉄道も一部で運行が再開されている。

 インド東部、及び隣接するバングラデシュでは、4月~12月の間に勢力の強いサイクロンが直撃することが度々あり、死者が出たり広範な建物被害が生じたりしている。(c)AFP