土着語のニュース番組を初放送、ケチュア語の復権狙い ペルー
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【12月13日 AFP】ペルーで12日、土着の言語であるケチュア(Quechua)語のニュース番組が初めて放送された。古来から使用されてきたものの、長い間着せられてきたケチュア語に対する汚名を拭い去ろうとする狙いがある。
現地時間の午前5時半、1時間の番組「Nuqanchik」が、公共テレビで初めて放送された。ケチュア語で「われわれ」を意味する同番組は毎日放送される。
ペルー公共放送のウーゴ・コヤ(Hugo Coya)代表はAFPに対し「ケチュア語はペルーの最も重要な遺産の一つ」と説明。ペルー国内では400万人、南米全体では800万人がケチュア語を話すと説明した。
ケチュア語は世界で最も古い言語の一つと考えられているが、スペインがペルーを植民地化した16世紀以降、貧しさや後進性を示す言語というレッテルが貼られてきた。
1970年代以降、ケチュア語の復権を目指す取り組みが続いており、学校教育にも取り入れられ、スペイン語と共に公用語とされている。
この放送局は、アマゾン(Amazon)地域で使用されている土着の言語を使った同様の番組の放送も計画しているという。(c)AFP