ノーベル賞授賞式欠席のディラン氏、スウェーデンで公演へ 賞受け取りも?
このニュースをシェア
【12月12日 AFP】今年のノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature)を受賞した米シンガー・ソングライターのボブ・ディラン(Bob Dylan)氏(75)が、来年4月にスウェーデンで公演を行うことが分かった。コンサートの主催団体が12日、発表した。10日に開催されたノーベル賞の授賞式には姿を見せなかったディラン氏本人が、賞を直接受け取る可能性もある。
スウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)で行われた華々しい授賞式への出席を辞退したディラン氏は、会場で代読されたスピーチで、受賞を「光栄」と述べていた。
ノーベル賞(Nobel Prize)を主催するノーベル財団(Nobel Foundation)も先立って、賞は2017年中に、場所は問わないが本人に直接手渡す予定としている。
しかしノーベル文学賞の選考委員会であるスウェーデン・アカデミー(Swedish Academy)は、ディラン氏がスウェーデンでの公演を機会に賞を受け取るとも、ノーベル賞の講演を行うとも聞いていないと述べた。ノーベル賞受賞者には唯一、短いスピーチであろうと歌の披露であろうと、何らかのパフォーマンスを行うという条件が課せられている。
選考委員の一人、スウェーデン人作家のペル・ワストベルイ(Per Wastberg)氏はAFPに対し、「彼は(講演を)行わなければならず、これはその好機になるが、われわれは何も聞いていない」と明かした。
スウェーデン国内では、ディラン氏の授賞式欠席という決断がスウェーデン・アカデミーやノーベル財団を軽視するものとも受け取られ、物議を醸していた。
とはいえディラン氏は、授賞式でアジータ・ラジ(Azita Raji)駐スウェーデン米国大使が読み上げた答礼のスピーチの中で、感謝の気持ちを表明していた。(c)AFP