【12月11日 AFP】(更新、写真追加)エジプトの首都カイロ(Cairo)にあるキリスト教の一派コプト教の大聖堂近くで11日、礼拝中に爆弾が爆発し、保健省の発表によると23人が死亡、少なくとも49人が負傷した。

 爆発があったのはカイロ市内のアッバセイヤ(Abbasiya)地区にある、コプト教の総主教座が置かれている聖マルコ大聖堂(Saint Mark's Cathedral)に隣接する教会。大聖堂が改修中のため、隣接する教会で礼拝が行われていたという。

 治安当局筋によると、爆発したのはTNT火薬12キロを使った爆弾とみられるという。国営メディアは当初、少なくとも25人が死亡したと伝えていた。

 犯行声明は出ていないが、エジプトではこれまでにもイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓う過激派組織「シナイ州(Sinai)」が、エジプト政府に協力しているとしてキリスト教徒などを標的にする事件が起きている。

 コプト教徒はエジプトの全人口約9000万人のうち約10%を占める少数派で、迫害や差別の対象となることも多く、最近では各地で宗派間抗争の犠牲になる例が増えている。(c)AFP