ノーベル賞授賞式、平和賞のコロンビア大統領「紛争国の模範に」
このニュースをシェア
【12月11日 AFP】(写真追加)今年のノーベル賞(Nobel Prize)の授賞式が10日行われた。ノルウェーの首都オスロ(Oslo)でノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したコロンビアのフアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領は、受賞理由となったコロンビアの和平協定は他の紛争国の模範になると語った。
サントス氏は、国内最大の左翼ゲリラ組織「コロンビア革命軍(FARC)」と政府の半世紀にわたる武力紛争の終結に取り組み、先月24日に新たな和平合意を結んだ。同氏は受賞演説で、これが「世界各地で未解決の紛争を解決するモデル」になるとの見解を示し、「最初は不可能に思えること(和平)が、不屈の努力によってシリアやイエメン、南スーダンでさえ可能かもしれないと証明している」と述べた。
平和賞の授賞式はオスロ市庁舎で行われ、赤やオレンジ色、白のバラや、この日のためにコロンビアから輸入されたカーネーションが会場を彩った。
一方、スウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)で行われた授賞式は、ノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature)に決まった米歌手で詩人のボブ・ディラン(Bob Dylan)氏が「先約がある」との理由で欠席。代わりに、米ロックミュージシャンのパティ・スミス(Patti Smith)さんが、ディラン氏の代表作「はげしい雨が降る(A Hard Rain's A-Gonna Fall)」を披露した。緊張のあまり途中で歌が途切れてしまう場面もあり、スミスさんは約1500人の出席者に謝り、温かな拍手を受けて歌い直した。
受賞者には金のメダルと賞状、賞金800万スウェーデンクローナ(約1億円)の小切手が授与される。平和賞のサントス氏は、賞金を内戦の犠牲者に寄付すると約束した。(c)AFP/Pierre-Henry DESHAYES, with Gael BRANCHEREAU in Stockholm