南米の希望ナシオナルが来日、レアルとの一戦目指す
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【12月10日 AFP】16クラブW杯(2016 FIFA Club World Cup)に出場するコロンビアのサッカークラブ、アトレティコ・ナシオナル(Atletico Nacional)が10日、大陸の希望とともに日本に到着した。
ナシオナルはコパ・スダメリカーナ(2016 Copa Sudamericana)決勝で、71人の死者が出た11月28日の墜落事故で多くの選手や関係者が犠牲になったブラジルのクラブ、シャペコエンセ(Chapecoense)と対戦する予定だった。7月に行われたコパ・リベルタドーレス(Copa Libertadores de America)で2度目の優勝を果たしたナシオナルは、来週のクラブW杯準決勝を前に、悲劇を経験したライバルに追悼をささげることを誓った。
長時間のフライトを終え、関西国際空港に降り立ったナシオナルのレイナルド・ルエダ(Reinaldo Rueda)監督は、「私たちが彼らにできる最高の贈り物は、良い大会を送って、決勝に進出することだろう。自分たちの目標に到達できればいいと思う」と語った。チームは18日に行われる決勝で、スペインの強豪レアル・マドリード(Real Madrid)と激突する可能性がある。
チームの主将を務めるアレクシス・エンリケス(Alexis Henriquez)は、「私たちは、今回の悲劇を一生忘れないだろう。一フットボーラーとして、このようなことが起きるなんて想像もしないものだ。日本でピッチに立つときは、自分たちが単にコロンビアのサッカーだけではなく、南アメリカ全体も代表するんだと理解している」と話した。
また、14日に迎える鹿島アントラーズ(Kashima Antlers)とアフリカ王者マメロディ・サンダウンズ(Mamelodi Sundowns、南アフリカ)の勝者との一戦に向けては、「私たちにとって、初戦が最も重要だと分かっている。もし、その試合に勝てなければ、決勝でレアル・マドリードとも対戦できない。それこそ(レアルとの試合)が、すべてなんだ」と意気込みを口にする。
今季すでに80試合以上を戦っているコロンビア第2の都市メデジン(Medellin)のクラブは、1989年に出場した同大会でACミラン(AC Milan)に0-1で敗れたリベンジを期す。
エンリケスは、「もし、私たちがこの大会で優勝すれば、コロンビアと南アメリカのサッカーにとって歴史をつくることになる」とすると、チームはクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)擁するレアルにも恐れはないと強気の姿勢をみせた。
「ひとたびピッチに足を踏み入れれば、11対11の勝負だ。世界タイトルをもぎ取るために、すべてを出し尽くすつもりだ」(c)AFP/Manuel CABELLO DUJO