「同性愛行為」で起訴の少女2人無罪に モロッコ
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【12月10日 AFP】モロッコで9日、キスをしていたとして通報され、同性愛行為の罪で起訴されていた10代の少女2人に無罪が言い渡された。弁護団の1人が明らかにした。
16歳と17歳の少女は「同性の個人同士によるわいせつ行為、または不自然な行為」に関わったとして今年10月に逮捕され、1週間勾留されていた。
その後2人は公判まで保釈されていたが、AFPの取材に応じた弁護団の1人によれば、9日の公判で判事は「少女たちを親の監督下に置くことで放免とする」判断を下したという。
モロッコの刑法489条は同性の2人による「性的逸脱行為」を禁じており、有罪になった場合、少女たちは最高3年の禁錮刑を言い渡される可能性があった。
人口約3500万人のモロッコは、宗教を重んじる保守派と欧米の価値観を受け入れるリベラル派に国民が二分されており、近年、同性愛をめぐって論争を呼ぶ事件が相次いでいる。
少女たちの弁護士の1人を任命したモロッコ人権協会(Moroccan Association of Human Rights)をはじめとする人権団体は、刑法489条の廃止を繰り返し要求している。(c)AFP