シャペコエンセを乗せた旅客機の墜落は「事故でなく殺人」 ボリビア国防相が操縦士を批判
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【12月10日 AFP】ブラジルのサッカーチーム、シャペコエンセ(Chapecoense)の選手らを乗せたチャーター機がコロンビアで墜落し、乗客乗員71人が死亡した事故について、ボリビア国防相は9日、十分な燃料を搭載せずに飛行した同機の操縦士による「殺人」だとの見解を示した。
国際大会に出場するはずだったシャペコエンセの選手を乗せたラミア・ボリビア航空(LAMIA Bolivia)の機体は先月、メデジン(Medellin)近郊の山岳地帯に墜落し、ボイスレコーダーには管制塔に燃料切れを報告するパイロットの切羽詰まった様子が記録されていた。
ボリビアのレイミ・フェレイラ(Reymi Ferreira)国防相は、報道陣に対して「これは明らかに事故ではなく殺しだ。コロンビア第2の都市メデジンで起きたことは殺人だ」と断言した。
事故の調査は現在も続いているものの、コロンビアの民間航空安全責任者は、同機が予備燃料の国際規則を無視していたと明らかにしている。
ボリビア当局が運航免許を停止したラミア・ボリビア航空の責任者と、その息子で民間航空当局の職員が逮捕されるなか、フェレイラ国防相は、事故で死亡したミゲル・キロガ(Miguel Quiroga)操縦士が、途中で燃料補給を行う規則に従わなかったと批判している。
「操縦士が規則に従ってコビハ(Cobija、ボリビア)かボゴタ(Bogota、コロンビア)に着陸するか、せめて最初から緊急事態を告げていれば、手遅れになる前にこの悲劇が起きなかった可能性があることは明白だ」
今回の事故については、ボリビアとブラジル、そしてコロンビアの検察当局が合同捜査を行っている。(c)AFP