【12月9日 AFP】アルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の市議会は7日、公共の場でのセクハラに最高で60ドル(約6800円)の罰金を科す法案を可決した。アルゼンチンではセクハラは日常的で、慣例的にも広く許容されてきた。

 罰金は、直接・間接を問わず個人の身体に関する性的な発言、同意を得ずに個人の下半身などを撮影する行為、過度もしくは相手の意に反する身体への接触、付きまといや相手を追い詰めるような行為、公共の場での自慰行為やみだらな露出に科されるという。

 現職のマウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領もブエノスアイレス市長時代、女性は「何ていい尻をしているんだ」と言われるのが好きだとテレビ番組で発言し、物議を醸したことがある。

 法案を支持していたパブロ・フェレイラ(Pablo Ferreyra)議員は「ある種のセクハラはわれわれの文化の慣例的な一部として許容されてきたが、そのことをこうした(性的)虐待を許す理由にすべきではない」と語っていた。(c)AFP