【12月9日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のニューヨーク・ジャイアンツ(New York Giants)に所属するビクター・クルーズ(Victor Cruz)は8日、不法侵入されたチームメートの自宅に人種差別的な落書きがされたと訴え出た。

 米ニュージャージー(New Jersey)州ムーナチー(Moonachie)にあるジャイアンツのニキータ・ウィットロック(Nikita Whitlock)の自宅へ6日夜に押し入った泥棒は、壁に「アフリカへ帰れ」と記し、さらにかぎ十字や「KKK(白人至上主義団体のクー・クラックス・クラン)」、「Trump(トランプ)」の文字もあった。

 クルーズは、次期米大統領に選出されたドナルド・トランプ(Donald Trump)の支持者が「コミュニティーの中で必ずしも前向きな人々ではない」ことを示していると語った。

 黒人のウィットロックは故障者リスト(インジャリー・リザーブ)に入っており、この事件についてメディアへ応対することは不可能となっている。

 ムーナチー警察(Moonachie Police)のリチャード・ベーレンス(Richard Behrens)巡査部長は地元紙に対し、この一件をヘイトクライム(憎悪犯罪)として捜査中だと明かしている。

 クルーズはまた、「ドナルド・トランプのような人物を支持すると固有な物の考え方が伴うのだと思う。そういった人たちが常に前向きな考え方かどうかは自分にははっきりしない。誰かが人の家を破壊し、トランプの名前や何かを壁に書いたことは、彼の支持者がコミュニティーの中で必ずしも前向きな人々ではないということが事実であると証明している」と続けた。

「家に押し入られて、侮蔑的な扱いをされるなんてことがここで起きたのを目の当たりするなんて。ニキータには子どもがいる。彼は子どもたちに説明しなくてはならない。今すぐじゃないにしろね。これから5年後、10年後、子どもたちは『父さん、あの時のことを覚えてる?』と尋ねるだろう。そんな質問に答えなくてはならないんだ」 (c)AFP