【12月7日 AFP】韓国のサムスン電子（Samsung）が米アップル（Apple）のスマートフォン「iPhone（アイフォーン）」のデザインを模倣したとして争われている特許侵害訴訟で、米連邦最高裁判所は6日、サムスン側に3億9900万ドル（約455億円）の賠償金支払いを命じた控訴裁の判決を破棄し、審理を下級審に差し戻した。

　最高裁の判決は8対0。賠償金の算出に当たり、アイフォーンの「角が丸まった長方形のデザイン、黒いスクリーンに格子状に表示される色鮮やかなアイコン」の模倣によって「特許を侵害したスマートフォンの販売からサムスンが得た全利益」を対象にしているとして、その金額が妥当ではないとした。

　判決は詳細に触れていないが、アナリストからは特許侵害を口実に製品の構成部分から多額の利益を得ようとする特許保有者の訴訟に歯止めを掛ける可能性があるとの見方が出ている。

　最高裁は下級審がどのような基準で賠償金を算出すべきかについては言及していない。(c)AFP/Rob Lever