【12月7日 AFP】女性が自分のヌード画像を担保にしてインターネット上の金融業者から借金する「裸ローン」が社会問題化している中国で、担保にされた何百もの写真や動画がネット上に流出したことが明らかになった。中国ではネットを通じて個人間のお金の貸し借りを仲介するP2P(ピアツーピア)金融が急成長を遂げているが、規制面の問題を改めて浮き彫りにした格好だ。

 流出元となったのは、インターネットの消費者金融業者「借貸宝(Jiedaibao)」。お金を融通してもらうためヌード画像の提供に応じた若い女性160人余りの個人情報が、インターネット上に投稿された10ギガバイトのファイルから流出した。

 借貸宝は九鼎投資(JD Capital)が2015年に開設。貸し手に匿名での取引を認める一方、借り手には実名の登録を義務付けている。融資額や金利は利用者の要望に応じて調整でき、利用者は銀行をはじめとする在来型の金融機関からの借り入れが困難な人が多い。

 中国の国営英字紙・環球時報(Global Times)は、「裸ローン」の金利は週30%という驚くべき高さに設定されることもあると報じている。

 同紙の報道によると、貸し手は女性の借り手に対して、ローンの返済ができなければヌード写真を家族や友人に送り付けるという条件を課し、取引内容によっては個人情報の提出を要求する場合もあるという。

 借貸宝は中国の短文投稿サイト「新浪微博(Sina Weibo)」に出した声明で、流出した写真や個人情報から一部の借り手のアカウントを特定し、情報を流出させた疑いのある貸し手のアカウントを凍結したとしている。(c)AFP