【12月6日 AFP】国連(UN)は5日、2014年と翌15年に中央アフリカに国連平和維持活動(PKO)部隊として派遣され、地元住民に性的虐待を行った疑いがあるブルンジとガボン出身の隊員計41人の身元を特定したと発表した。

 国連のステファン・デュジャリック(Stephane Dujarric)報道官によると、性的な虐待や搾取は同国中部のケモ(Kemo)州で起きた。国連内部監査部(OIOS)と国際調査チームがブルンジとガボンで4か月間にわたって合同調査を行い、国連中央アフリカ多元統合安定化派遣団(MINUSCA)に参加していたブルンジ出身の25人とガボン出身の16人の隊員が性的虐待を行ったとする証拠を集めた。

 性的虐待の被害に遭ったとされる未成年者25人を含む139人に対して行われた聞き取り調査で、うち45人が写真やその他の証拠によって加害者とみられる41人を特定した。一方、83人は加害者の特定や裏付けとなる証拠を提出することができなかった。

 また隊員からの性的虐待で妊娠・出産したと訴えた女性も8人おり、うち6人が未成年者だった。

 今後の補足調査と、有罪と認定された場合の隊員の処罰は、それぞれの出身国であるブルンジとガボンに委ねられている。虐待を行ったとみられる隊員らはすでに中央アフリカを出国している。(c)AFP