【12月6日 AFP】(更新)南米サッカー連盟(CONMEBOL)は5日、11月28日に発生した航空機墜落事故で犠牲となったブラジルのサッカークラブ、シャペコエンセ(Chapecoense)をコパ・スダメリカーナ(2016 Copa Sudamericana)王者とすることを発表した。

 今回の事故は、シャペコエンセが同大会決勝の第1戦でコロンビアのアトレティコ・ナシオナル(Atletico Nacional)と対戦するため、同国第2の都市メデジン(Medellin)に向かう途中での悲劇だった。

 シャペコエンセのイバン・トッゾ(Ivan Tozzo)副会長は、今回の決定を「正当だ」として歓迎したうえで、「われわれは、『シャペ』が王者になるだろうと確信していました。(優勝は)美しい贈り物です」と語った。

 クラブ史上最大の一戦を迎えようとしていた選手たちを乗せたチャーター機は、燃料切れとなり、コロンビア北西部の山岳地帯で墜落。犠牲となった71人の多くは、選手やマネジメントスタッフを含むシャペコエンセのメンバーだった。

 なお、6人の生存者の中には、クラブの選手3人が含まれている。

■「フェアプレー」

 CONMEBOLはこの日、事故を受けてシャペコエンセに同大会のタイトルを譲渡するとしたナシオナル側の意向をくんだことを明かした。

 同連盟は声明で、「CONMEBOLは、コパ・スダメリカーナ2016のタイトルをシャペコエンセに授与する」とし、同クラブに優勝賞金200万ドル(約2億8000万円)を贈ることを発表した。

 一方のナシオナルにも、連盟の100周年を記念したフェアプレー賞として、100万ドル(約1億1400万円)が与えられることになった。

 CONMEBOLは、「アトレティコ・ナシオナルがシャペコエンセに対して見せた、思いやりの気持ちやリスペクト以上に、フェアプレーの精神を示すものはありません」とコメントしている。 (c)AFP