【12月6日 AFP】インド南部タミルナド(Tamil Nadu)州首相で、同国で最も人気の高い政治家の一人だったジャヤラリタ・ジャヤラム(Jayalalithaa Jayaram)氏(68)が5日夜、病気のため死去した。同州チェンナイ(Chennai)市内にある入院先の病院が発表した。

 ジャヤラリタ氏は今年9月に発熱し同病院に入院して以来、公の場所に姿を見せていなかった。治療に当たっていた医師らによると、今月4日夜に心不全を起こし、生命維持装置が装着されていた。

 元映画スターでもあった同氏は現地語で「お母さん」を意味する「アンマ」という愛称で呼ばれ、昼食を3ルピー(約5円)で提供する「アンマの食堂」といった大衆受けのする政策を次々と打ち出し、タミルナド州内で神に近い存在としてあがめられるほどの支持を受けていた。

 2014年には汚職の罪で有罪判決が下され、州首相を一時解任されたこともあった。判決が下った際には大規模な抗議行動が展開され、それに関連する複数件の自殺まで報告されたが、上訴審で逆転無罪とされた。(c)AFP