国連、2017年の紛争・災害犠牲者支援に2兆5300億円呼び掛け
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【12月5日 AFP】世界各地の紛争や災害で打撃を受けた人々の数が増える中、国連(UN)は5日、2017年に必要な額として過去最高の222億ドル(約2兆5300億円)の資金援助を呼び掛けた。
国連のスティーブン・オブライアン(Stephen O'Brien)緊急援助調整官(人道問題担当国連事務次長)は声明で、人道的援助の取り組みは「今まで以上に不可欠で、勇敢さを持って立ち向かわなければならない」と述べた。
2017年に支援が必要とされる人の数は、計33か国の約1億2900万人とされている。特に戦争で荒廃が進んだシリア、イエメン、アフガニスタンの3か国だけで、全体のおよそ3分の1を占めている。国連および人道支援団体が呼び掛けている資金は、このうち最も危機的な状況にあるとされる9280万人の支援に使われる。
今回呼び掛けている金額は、昨年呼び掛けた201億ドル(約2兆2900億円)を上回っている。16年度、国連はこの額を最終的に221億ドル(約2兆5200億円)に引き上げ資金援助を求めたが、集まった額は114億ドル(1兆3000億円)ほどにとどまった。それでも同氏は、今年は「国連発足以来、人道支援活動によって最も多くの人を救済、保護、支援した年だ」と述べた。(c)AFP/Nina LARSON