スペイン沖で移民92人救助、北アフリカ・スペイン領土では密入国移民を阻止
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【12月4日 AFP】スペイン当局は3日、同国南方沖で荒波にもまれていた粗末な移民船5隻から移民92人を救助したと発表した。このうち29人はアルジェリア人で、残る63人についてはサハラ以南のアフリカ出身者とのみ発表し国籍は明らかにしていない。
救助された移民らはスペイン南部マラガ(Malaga)の港に搬送された。中には女性3人と子ども2人が含まれており、子どものうち1人は低体温症で病院に収容された。
近年はスペインを経由して欧州を目指す移民が急増している。
北アフリカ・モロッコ沿岸のスペイン海外領土メリリャ(Melilla)でも同日、大型トラックに隠れてメリリャに密入国しようとしていた移民22人がスペイン側当局に身柄を拘束された。アフリカ本土で欧州連合(EU)領域との境界があるのはメリリャとやはりモロッコ北部にあるもう一つのスペイン海外領土セウタ(Ceuta)のみだ。
メリリャ自治政府のイレーネ・フローレス(Irene Flores)報道官によると、メリリャ当局は密入国移民の発見に心臓の鼓動を検知するシステムを用いているという。
メリリャとセウタの人口は合わせて17万人ほどだが、スペイン内務省によると2015年に両領土に流入した移民・難民の数は1万1600人以上で、前年比で55%増。その大半がシリアからだった。(c)AFP/Sergio CAMACHO、Alvaro VILLALOBOS