【12月4日 AFP】中国政府は3日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領が数十年にわたる自国の外交慣例を破って2日に台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統と電話で会談したことについて、米政府に抗議した。

 現時点ではトランプ氏と蔡総統の電話会談が、米政府が取ってきた「一つの中国」という原則を堅持する立場からの方針転換を意図したものかどうかは明らかではない。しかし、トランプ氏は国際問題を即興的に扱っているという危惧の念は高まった。

 電話会談を受けて中国政府は断固とした対応を取った。中国外務省は「わが国はそれ(トランプ氏と蔡総統の電話会談)についてすでに米側の関係者に厳重に抗議した」「世界には『一つの中国』しか存在しないことをはっきりと示さなければならない。台湾は中国の領土の不可分の一部である」と述べた。

 また、中国は米側の関係者に対し、台湾関係問題の慎重な取り扱いと、米中関係全般への不必要な干渉を避けるための配慮を要請した。(c)AFP