インド旧紙幣、ガソリンスタンドでの使用期限が突然前倒し
このニュースをシェア
【12月3日 AFP】高額紙幣2種類の廃止が政府によって先月、突然発表されたインドで、ガソリンスタンドでの旧紙幣の使用期限が切れる3日午前0時を前に各地のスタンドは、旧紙幣を使い切ろうとする大勢の人々によって混乱した。野党は高額紙幣廃止は「惨事」だとして批判を強めている。
政府は当初、ガソリンスタンドでの旧紙幣の使用期限は今月15日までとしていたが、1日午後になってこれを2日いっぱいまでと前倒しした。約24時間前この突然の措置に対し、オートバイなどを使う通勤者数百万人の間で混乱が巻き起こり、ガソリンスタンドには長蛇の列ができた。いら立った客同士のけんかも起きたという。
首都ニューデリー(New Delhi)で古い二輪車に給油しようとしていた男性は「こんなのはおかしい。最初は12月15日までと言っておきながら、突然変更するなんて」と不満をあらわにした。
ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は11月8日、脱税と汚職の対策として現行の500ルピー(約800円)札と1000ルピー(約1600円)札を法定通貨から除外すると発表。その後、インド各地の銀行などでは旧紙幣を新紙幣に交換しようという人々が長蛇の列を作ったり、銀行が現金不足に陥ったため政府が現金引き出し額を制限したりするなどの混乱が続いている。(c)AFP/Abhaya SRIVASTAVA