ガンビア大統領選、野党連合候補勝利 22年間のジャメ体制に終止符
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【12月3日 AFP】アフリカ西部ガンビアで1日に行われた大統領選で、野党連合候補のアダマ・バロウ(Adama Barrow)氏が番狂わせの勝利を収め、22年にわたった現職ヤヤ・ジャメ(Yahya Jammeh)大統領による体制についに終止符が打たれた。
バロウ氏は2日、「新たなガンビア」を祝った。ガンビアの人々は街頭に繰り出し、1994年のクーデターでジャメ氏が権力を掌握して以来最大の番狂わせを祝った。
大統領選の公式結果によると、バロウ氏は得票率45.54%で快勝。バロウ氏は実業家で半年前まで政治的には無名だったが、野党が連合して選出した初めての大統領候補で、かつてない民衆の支持を受けて当選した。
ガンビアの独立選挙管理委員会(IEC)によると、現職ジャメ氏の得票率は36.66%、第3党候補のママ・カンデ(Mama Kandeh)氏は17.80%だった。投票率は約65%。
ここ数年間、野党や批判勢力に対する弾圧でしばしば非難されてきたジャメ氏は、テレビ演説で敗北を認め「(ガンビア国民は)私が席を譲るべきだと判断した」と述べた。5期目を目指していたジャメ氏はかつて、神が望むなら10億年間君臨し続けると述べたこともある。しかし、今回の選挙結果は神の意志で、尊重するつもりだと述べた。
さらにジャメ氏は、ビー玉をドラム缶の中に落とす同国のユニークな投票方式に言及し「選挙で不正を行ったり、結果に異議を唱えたりすることは絶対にない。この選挙は世界中で最も透明性が高く、不正に強い選挙だからだ」と述べた。
今回のガンビアの選挙では、カーテンで仕切られた投票スペースに有権者が入り、各候補者別に党の色とロゴマークが塗られたドラム缶の一つにビー玉を落とす方式が採用された。(c)AFP/Jennifer O'MAHONY