【12月2日 AFP】台湾・台北(Taipei)の立法院(議会)そばで2日、祝日数を削減する法改正案に反対する抗議活動が騒ぎに発展し、怒った労働者らが議員に暴力を振るったり、発煙筒を投げたりする事態となった。

 労働法の改正案は物議を醸し、すでに数多くのデモやハンガーストライキが繰り広げられていた。今年5月に総統に就任した与党・民主進歩党(DPP)の蔡英文(Tsai Ing-wen)氏は、選挙前に労働者の権利を守ると公約。だが、改正反対派は蔡総統が公約をほごしたと非難している。

 今回の改正案は、労働者に対して週1日の休日が与えることを義務付けているが、祝日が年7日廃止されるとしている。議会では早ければ2日にも法案の採決が行われる予定で、議会外では100人を超える抗議者と警察が衝突。反対派は「祝日7日の削減に反対」と書かれた横断幕を掲げ、一部は発炎筒を投げつけた。

 地元メディアが放映した映像には、民進党議員の柯建銘(Ker Chien-ming)が議事堂を後にする際に押し倒され、殴られたり水をかけられたりする様子が捉えられていた。また、警察から護衛されながら現場を去った後、小競り合いの中で柯氏が現場に残していったとされる靴1個に、つばを吐きかける人の姿もあった。

 柯氏は民進党の要職を務めており、反対派からは法改正を強行しようとしているとして非難されている。(c)AFP