【12月1日 MODE PRESS】第45回「ベストドレッサー賞(Best Dresser Awards 2016)」授賞式が11月30日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急にて開催された。授賞式では俳優の菅田将暉(Masaki Suda)や松下奈緒(Nao Matsushita)など、各界で活躍する面々がそれぞれの個性あふれる装いで登場した。

 一般社団法人日本メンズファッション協会主催のこの賞は、ファッション意識の向上や、豊かで充実した生活の提案、ファッションを通じての文化交流を目的に1972年よりスタートし、今年で45回目。「政治」「経済」「芸術・文化」「芸能」「スポーツ」「インターナショナル」など各分野をリードするベストドレッサーを選考している。過去には歌手のきゃりーぱみゅぱみゅ(Kyary Pamyu Pamyu)や俳優の綾野剛(Go Ayano)、安倍晋三(Shinzo Abe)首相といった顔ぶれが受賞し、話題となった。

 今回、選ばれたのは7名。政治部門に東京都知事の小池百合子(Yuriko Koike)、経済部門にファミリア(familiar)代表取締役社長の岡崎忠彦(Tadahiko Okazaki)、学術・文化部門に漫画家の荒木飛呂彦(Hirohiko Araki)、芸能部門に女優・ピアニスト・作曲家・歌手の松下奈緒と俳優の菅田将暉、スポーツ部門に女子レスリング金メダリストの伊調馨(Kaori Icho)、インターナショナル部門に俳優・「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」代表の別所哲也(Tetsuya Bessho)が選ばれた。また小池知事はウールファッションの似合う人に贈られる「ウールマーク賞(Woolmark Award 2016)」とのW受賞となった。各受賞者のコメントは次のとおり。

「2度目の受賞だが、何度いただいても嬉しい。私のファッションは着回しがポイント。スーツなど1着のセットを何通りもの組み合わせで着ている」(小池知事)

「最近は着物にハマっている。今日はアシックス(asics)のスニーカーと合わせた。祖母がモデルとなったNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』は毎朝見ている」(岡崎忠彦)

「僕の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』は奇抜なキャラクターが多いが、性格がファッションに出るように描いている。ジョジョ立ちと呼ばれるポーズはギリシャ彫刻からの影響」(荒木飛呂彦)

「普段はカジュアルなファッションでデニムが多く、細いものからメンズライクなものまでコレクションしている。アーティストデビューして10年目だが、これからも音楽家としても女優としても、いろんなことが表現できる女性でありたい」(松下奈緒)

「祖父がスーツのテーラリングをする仕立て屋だったので、自分も洋服が好き。同世代のパタンナーの友人と遊びで服を作ることもあるが、自分にとって大事な時間。いつかこういう華やかな場に自作の服で来てみたい」(菅田将暉)

「なぜ自分がベストドレッサー? と思ったが、ファッションというより生き方を評価してもらえたと聞いて嬉しかった。普段はほぼジャージか試合着だし、レスリングは男のようでないと勝てない。でも今後は女性としてもがんばっていきたい」(伊調馨)

「伝統ある賞をもらえて光栄。人生の積み重ねた時間が顔やスタイルに出るように頑張りたい。俳優としてタキシードでレッドカーペットを歩くことも多いが、今日はルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)のスーツで来た」(別所哲也)

 なお受賞者はその人をイメージする曲のオーケストラ演奏に合わせてレッドカーペットを歩き、壇上でトロフィーと賞状を受け取った。(c)MODE PRESS