【11月30日 AFP】中国・北京(Beijing)で26日、中国証券監督管理委員会(CSRC)前に黒鳥の彫像が設置されながら即刻撤去されたと各報道やソーシャルメディアが伝えている。金融市場において「ブラックスワン(黒い白鳥)」が、あり得そうにないが起こってしまうと大変な事態をもたらす事象を意味する金融用語だったためだ。

 黒いスプレーでペイントされた黒鳥のブロンズ作品は中国人アーティストが手掛けたもので、CSRCのオフィス前のショッピングモール内に設置されたが、北京紙「法制晩報(Fazhi Wanbao)」によると、設置からわずか数時間後にはショッピングモールのスタッフが黒い布で像を覆い、撤去してしまったという。

「ブラックスワン」は作家で統計学者のナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)氏が一般化させた用語で、2008年から09年かけて起こった世界金融危機との関連で広く用いられている。(c)AFP