【11月30日 AFP】米国防総省は29日、米軍主導の有志連合がシリアで9月に行った大規模な空爆でシリア政府軍の兵士約90人が死亡したとされることについて、原因は一連の伝達不備、諜報活動不足、人的ミスだったとの見方を示した。

 9月の大規模空爆では、米国、オーストラリア、英国、デンマークの戦闘機がイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の拠点とみられる場所に大規模な空爆を行い、34発の誘導爆弾、大量の大口径弾を浴びせた。

 米中央軍(CENTCOM)は声明で「諜報活動に誤りがあり、任務中の有志連合のメンバーも反証を認識し意思決定者らに示す機会を逸した」と述べている。

 6週間に及ぶ調査を経て発表された今回の声明により、9月17日に行われたシリア・デリゾール(Deir Ezzor)周辺への攻撃における誤りを、米軍は初めて正式に認めたことになる。

 米軍主導の有志連合はシリアとイラクのIS戦闘員への攻撃に注力しており、シリア内戦に関わることをできるだけ回避しようとしている。(c)AFP/Thomas WATKINS