フィリピン、不法就労容疑の中国人1300人を拘束
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【11月29日 AFP】フィリピンで先週末に行われた違法カジノの摘発で、中国人1300人以上が、不法就労の疑いで身柄を拘束されていたことが分かった。フィリピン入国管理局が29日、発表した。中国政府はフィリピン政府に対し、拘束された中国人への「人道的な扱い」を保証するよう求めている。
フィリピン入国管理局の報道官によると、同国北部にあるカジノとホテルの複合施設で24日に行われた家宅捜索で、入国法違反の疑いにより拘束された中国人1318人の多くは、無許可のオンラインカジノ事業で働いていた。報道官は、不法滞在とみなされた場合は中国へ強制送還されるが、全員の滞在許可証など関連書類を調べるには時間がかかると語った。
中国外務省の耿爽(Geng Shuang)報道官は29日、「フィリピン側がこれほど多数の中国人を拘束したことを強く憂慮している」と述べ、フィリピン政府に対し今回の件を「公平に」扱い、合法的に滞在している者は即時釈放するよう求めた。さらにフィリピン当局は「関与している者全員に対する安全で人道的な処置を保証すべきだ」とも述べた。
フィリピンのロドリゴ・デュテルテ大統領は、南シナ海(South China Sea)の領有権をめぐり悪化していた中国との関係を修復するために10月、中国を公式訪問している。(c)AFP