【11月20日 AFP】ラグビーのテストマッチが19日、各地で行われ、イタリアが20-18で南アフリカから歴史的な初勝利を飾った。

 スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)は前半8分、124キャップ目を勝ち取ったブライアン・ハバナ(Bryan Habana)がテストマッチ通算67度目のトライを決めて先制し、勢いを手にした。

 しかし、アイルランド人指揮官コナー・オシェイ(Conor O'Shea)ヘッドコーチ(HC)の下、クリエーティブなラグビーをするという使命を背負ったイタリアは、それを実行に移して何度も南アの攻撃を退けると、後半にジョバンバッティスタ・ベンディッティ(Giovanbattista Venditti)がトライを決めると、カルロ・カンナ(Carlo Canna)が決勝のペナルティーを蹴り込んだ。

「英雄」の選手たちを称賛したオシェイHCだったが、イタリアがフィレンツェ(Florence)でルネサンスを迎えたのではないかという希望に対し、落ち着きを求めた。

「選手、ファンのことを思うととてもうれしい。とはいえ、これはまだ始まりにすぎない。イタリアのラグビーを変えるためには多くのことを成し遂げなければならない。チームにはそれを実行する将来性、才能がある。きょうはミスも多く、規律の面でいくらか問題があった。だが純粋な思いと努力があった。彼らは英雄だ」

 南アは通算13戦目にして初めてイタリアに土をつけられ、来週のウェールズ戦を前にアリスター・クッツェー(Allister Coetzee)HCは大きなプレッシャーにさらされている。

 クッツェーHCは、昨年のW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)で日本に敗れたことを引き合いに出し、「日本、あるいはイタリアに負けるの物足りない」とコメントした。

「イタリアをなめていたわけではない。きょうの勝利は彼らに値するものだ。タックルにつぐタックルを重ねた守備陣の手柄だ。彼らはただ体が大きいだけではなく、フィジカルがしっかりしていた。こちらは自信を欠いていた。試合を見直したいと思う」

(c)AFP