【11月18日 AFP】米ワイオミング(Wyoming)州のイエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)で、酸性の熱水泉に男性が誤って転落して死亡し、遺体は溶解して消滅していたことが分かった。地元メディアが17日、伝えた。

 死亡したのはオレゴン(Oregon)州在住のコリン・ナサニエル・スコット(Colin Nathaniel Scott)さんで、昨年6月7日に妹と温泉に入るためにイエローストーン国立公園を訪れていた。

 地元のニュースチャンネルKULRが情報公開請求し同国立公園から入手した事故の報告書によると、2人は、はっきりと立ち入り禁止と記された、酸性の熱水泉がある非常に危険な区域に進入。妹が携帯電話で動画を撮影している最中に、コリンさんが滑って熱水泉に転落したという。

 妹は当局に対し、熱水泉の温度を確かめようとして手を伸ばした際に滑って転落したと話している。

 報告書によると、救助隊は熱水泉の中のコリンさんの遺体を見つけたが、当時は雷雨で、引き上げることはできなかったという。翌日、救助隊は遺体を見つけることはできず、サンダルなどのわずかな遺品が回収されたという。

 イエローストーン国立公園は、米国で最も来訪者が多い国立公園の一つ。国立公園の歴史に詳しい専門家によると、1870年以降、子ども7人を含む22人が、約120度に達することもある同国立公園の熱水泉で死亡している。直近では、2000年に公園職員(20)が死亡している。(c)AFP