【11月18日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)は17日、5日目が行われ、大会第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-1、6-2でダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)に快勝し、年末の世界ランク1位奪還に向けて余力を残した。

 すでにグループ首位で準決勝進出を決めていたジョコビッチだったが、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)から世界1位の座を奪い返すための勢いを持続させることに意欲を示し、負傷により棄権したガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)の代役ゴフィンをわずか69分で退けた。

 全仏オープンテニス(French Open 2016)制覇以降、スランプに苦しみランキング首位から陥落したジョコビッチだが、ツアー・ファイナルでは直近22戦で21勝目を挙げ、大会5連覇、そして最多タイに並ぶ6度目の優勝に向けて着実に歩みを進めている。

 ツアー・ファイナルここ5大会で通算4度目となるグループリーグ3連勝を飾ったジョコビッチは、「現状」ではマレーに70ポイント差をつけて世界1位に立っている。

 大会制覇を飾れば確実に年末の世界1位返り咲きが決まるジョコビッチは、「自分のプレーが正しい方向に向かっていることはとてもうれしい。きょうは今大会でも一番余裕があった。他の試合に比べて、テニスの質が上がっていくのを感じた。土曜日(19日)の準決勝を楽しみにしている」とコメントしている。

 マレーは18日のグループ最終戦でスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)と対戦。これに勝利すればグループ首位突破が決まり、必然的に準決勝でジョコビッチと対戦することはない。

 この日行われたもう1試合では、第4シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)が7-6(7-5)、6-3で第8シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)を下し、グループ2位でカナダ人選手としては初となるツアー・ファイナル4強入りを決めた。

 今夏、エイゴン選手権(AEGON Championships 2016)やウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)でともに決勝へ進出するなど、ツアー・ファイナル開催中の英ロンドン(London)で好調ぶりを発揮していたラオニッチは、90分間でティエムを退け、今季自身9度目の準決勝進出を果たしている。(c)AFP/Steven GRIFFITHS