【11月17日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)は16日、4日目が行われ、大会第5シードの錦織圭(Kei Nishikori)は7-6(11-9)、4-6、4-6で第1シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に敗れた。勝利した世界ランク1位のマレーは、準決勝進出に大きく近づいている。

 錦織は、英ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で行われたツアー・ファイナルのここ7年間では史上最長の試合となる3時間20分の熱戦を演じ、マレーを限界まで追い詰めたが、最後に屈した。この日行われた同組の試合で第3シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)が7-6(7-3)、7-6(7-3)で第7シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を下したため、マレーの4強入りは確定していない。

 ツアー・ファイナルの複雑な規定により、マレーは自らの命運をかけて18日に全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)覇者のワウリンカと対戦する。一方の錦織も準決勝進出の可能性を残す中、同日にチリッチと相まみえる。錦織がチリッチに敗れた場合、マレーとワウリンカの4強入りが決まる。

 マレーは、「とにかく懸命に戦った。ケイには走らされたが何とか乗り切った。今シーズンはあと3日(決勝までを含めた3試合)戦えることを願う。そうできるように全力を尽くす」とコメントした。

 気骨ある戦いぶりで逆転勝利を飾ったマレーは、今季記録した自己最長の22連勝にあと1勝と迫る21連勝を記録。ツアー・ファイナルでは、中国・上海(Shanghai)で2008年に行われた前進大会のマスターズ・カップ(Tennis Masters Cup 2008)以来となる初戦からの2連勝を飾り、シーズン終了時の世界ランク1位保持にも前進している。

 一方、準決勝行きの可能性を残す錦織は、「接戦だった。アンディはタフな相手。本当に悔しい。まだ試合があるので、それに向けて準備を整えたいです」と悔やんだ。

「本当に安定したプレーができた。アンディが確実にグループを突破すると思うので、2番手を狙っていきます」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS