【11月14日 AFP】台湾の国立故宮博物院(National Palace Museum)は、昨年末に反中派によるいたずら書きの被害に遭った映画俳優ジャッキー・チェン(Jackie Chan)さん寄贈の像を撤去した。当局が14日に発表した。作業は撤去を唱えていた台湾の与党・民主進歩党(DPP)の議員数人が見守った。

 J・チェンさんが贈ったのは、清王朝(Qing Dynasty)時代の十二支像のレプリカで故宮博物院南部院区の庭園に置かれていた。

 台北(Taipei)市にある同博物院は昨年12月、嘉義(Chiayi)県に南部院区を開館させたが、数日後にこの十二支像2体に赤いペンキがかけられ、反中スローガンが落書きされる事件が起きた。実行犯の2人は今年、地元の裁判所から有罪判決を言い渡されている。

 J・チェンさんは中国の政治顧問機関である中国人民政治協商会議(CPPCC)の委員で、親中的な発言によって台湾ではたびたび批判を招いてきた。台湾の人々の多くは、中国の影響力の増大を感じさせる兆候に激しく反発する。(c)AFP