【11月21日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)は20日、8日目が行われ、大会第1シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を6-3、6-4で破り、自身初となる最終戦のタイトルを獲得した。

 2週間前にジョコビッチから王座を奪い、勝者が今季のチャンピオンとなるこの試合にも勝利した29歳のマレーは、見事世界ランク1位を維持。1973年にコンピューター計算による現行のランキングが導入されて以降、史上17人目の年間王者となった。

 この日、会場のO2アリーナ(O2 Arena)に詰めかけた満員の1万7000人の観客の中には、俳優のジュード・ロウ(Jude Law)さんやケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)さん、ウディ・ハレルソン(Woody Harrelson)さんらの姿もあった。

 今回の勝利で自身の連勝を24に伸ばしたマレーは試合後、「勝利できてとてもうれしいし、世界ナンバーワンになるのは非常に特別。自分自身も期待していなかったことだ。僕たちは、これまでも四大大会(グランドスラム)の決勝で戦ってきたけど、このような試合でノバクと対戦するのは本当に格別だ」と喜びを明かした。

 一方、敗れたジョコビッチは「試合終盤の方が良いプレーをできたが、十分ではなかった。アンディは世界1位に間違いなくふさわしい。勝利に値する。彼がベストなプレーヤーだ」と話し、新王者をたたえた。

 ジョコビッチの復活を阻止し、輝かしい一年にふたを閉じたマレーは今季、自身2度目のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)と五輪でのタイトルに加え、初めて父にもなっている。

 現在、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)やラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)がそれぞれ故障に苦しむ中、通算44勝目の優勝を成し遂げたマレーにとっては、来シーズンに向けても弾みがつく締めくくりとなった。(c)AFP/Steven GRIFFITHS