公費で「ダウントン・アビー」風に事務所改装、横領で米議員起訴
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【11月11日 AFP】公費をつぎ込んで米連邦議会の議員事務所を英人気TVドラマ「ダウントン・アビー(Downton Abbey)」に登場する貴族の館の豪華な部屋そっくりに改装した元共和党下院議員が10日、総額10万ドル(約1000万円)の公金を横領した罪で連邦大陪審に起訴された。
計24の罪状で起訴されたのは、イリノイ(Illinois)州出身のアーロン・ショック(Aaron Schock)元下院議員。有罪になれば最高で禁錮20年に相当する。司法省の発表によると、2008年から昨年10月まで、「自らの直接的な利益と他者への便宜のため、政府や自身の選挙対策委員会その他に対する詐欺行為」に関与したとされる。
罪状には議員時代の納税申告書改ざん、公務出張時のマイレージ虚偽申請、選挙資金での多目的スポーツ車(SUV)「シボレー・タホ(Chevrolet Tahoe)」無断購入などが並ぶ。だが、ショック被告の名前を一躍有名にしたのは、公金4万ドル(約430万円)をかけて自分の議員事務所を豪華に改装したことだ。司法省によれば、大半は虚偽の請求理由に基づき公費が支出されていた。
議員事務所に設置されたシャンデリアは5000ドル(約53万円)もするものだった。また、2015年2月に最初に被告の不正行為を暴いた米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によれば、室内は「真っ赤な壁に、黒いろうそくが立つ金色の燭台が取り付けられ、ワシのモチーフの丸い装飾鏡もあった」という。
昨年3月31日付けで議員を辞職したショック被告は、肉体美を誇り、2011年には米男性誌「メンズ・ヘルス(Men's Health)」6月号の表紙を飾ったこともあった。(c)AFP