【11月11日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)の2015-16シーズンを制したクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)が10日、ホワイトハウス(White House)を表敬訪問し、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の歓迎を受けた。

 オバマ大統領は、昨季のNBAファイナル(7回戦制)で1勝3敗の劣勢からゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)を相手に大逆転勝利を収め、クリーブランド(Cleveland)に米プロスポーツでは52年ぶりのタイトルをもたらしたキャバリアーズを祝福した。

 さらに、オハイオ(Ohio)州のスポーツファンが何度も屈辱に耐えてきたことに言及し、「これまでずっと、クリーブランドは信念を持ち続けてきた」と強調すると同時に、キャバリアーズについても、コート上で勇気を示すだけでなく、慈善活動に取り組んでいるとして称賛した。

 チームのスーパースターであるレブロン・ジェームズ(LeBron James)が、自身の慈善団体を通じて同州アクロン(Akron)の大学生1100人分の授業料を負担しているほか、同僚のケビン・ラブ(Kevin Love)も大学内での性的暴行撲滅運動の資金を提供していることを明かしたオバマ大統領は、「キャブスは、常にファンに恩返しをしている。資金面だけでなく、選手やコーチたちは、年間約200回も学校や病院、食糧配給所などを訪れ、オハイオ州北東部に住む10万人以上の子どもたちのための教育プログラムを手助けしている」と述べた。

「キャブスの選手たちは、自分たちが立っている大舞台を利用して訴えかけ、次世代を担うアスリートたちの模範となっている」

 米大統領選で民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏を支持していたジェームズらが訪れた同日、オバマ大統領は、選挙戦で暴言や敵対心をあおるような発言を繰り返した末に、来年1月から正式に新大統領として就任することになった共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏もホワイトハウスに招いた。

 トランプ氏が衝撃的な勝利を収めた翌日、ジェームズは写真動画共有サイトのインスタグラム(Instagram)を通じて、「親御さんや指導者たちは、子どもたちにまだ世界をより良く変えられると伝えてほしい! 少しの信念も失うな!」と呼びかけていた。

 一方、シカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)の熱狂的なファンとして知られるオバマ大統領は、キャバリアーズの輝かしい逆転勝利で恩恵を受けたことにも言及した。ウォリアーズはレギュラーシーズンで通算73勝を記録し、1995-96シーズンのブルズが樹立した歴代最多勝利数を更新しながらも、シカゴのように同シーズンでのタイトル獲得は達成できなかった。

「ウォリアーズを倒してくれたおかげで、1996年のブルズが史上最高のチームであることを強固なものにしてくれた。君たちの大統領として感謝する」

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