【11月9日 AFP】インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は8日、500ルピー(約800円)と1000ルピー(約1600円)紙幣の流通差し止めを命じた。同国にまん延している汚職と脱税の根絶が目的とされるが、突然の発表に同国内には衝撃が広がっている。

 モディ首相はテレビ放映された国民向け演説で、9日午前0時(日本時間同3時半)以降、これら2種類の紙幣は法定通貨としての効力を失うと宣言した。ただし今年いっぱいは旧紙幣と新札を銀行や郵便局で交換することができ、また口座への預け入れは引き続き可能だとしている。

 9日は終日、全銀行と現金自動預払機(ATM)が閉鎖され、10日以降、同国の中央銀行であるインド準備銀行(RBI)が新しい500ルピー札と2000ルピー札を発行する。

 今でも現金取引が主流のインドでは、1000ルピー札が同国の最高額紙幣だった。(c)AFP/Annie BANERJI