【11月8日 AFP】米大統領選の投票日が翌日に迫った7日、共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(70)は激戦区の州を遊説し、最後まで民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官(69)に対する攻撃を続けた。

 選挙戦最後の遊説では、両陣営とも各地で大規模な集会を開催。クリントン氏は合衆国建国の地フィラデルフィア(Philadelphia)でバラク・オバマ(Barack Obama)大統領夫妻からロックスターまでが参加する4万人規模の集会などを行った。

 一方、共和党を保守政党からポピュリストによる大言壮語の媒介へと変身させたトランプ氏も激戦州を遊説。2012年の大統領選で民主党のオバマ現大統領が勝利し、今回その反転を狙うニューハンプシャー(New Hampshire)州での集会では「アメリカを腐敗した政治階級に支配させたいのか、それとももう一度、民衆に支配させたいのか」と力説。支持者らに対し、数年間に及んだ民主党政権の「裏切りの日々」に終止符を打ち、自由貿易協定を破棄し、国境を封鎖して麻薬密売を止め、シリア難民はすべて排除するなどと約束した。

 トランプ氏はロックスターらを集めたクリントン氏の集会を大統領選の品位をおとしめるものだと批判し、さらに街頭演説で繰り返してきた論点をいっそう過激に主張し「機能不全に陥っているわが国の政治的既成勢力は、貧困、問題、損失しかもたらさない」「わが国からしぼり取ってきたメディアや政治エリートを拒否する時がやって来た」などと述べた。(c)AFP/Andrew BEATTY, with Jennie Matthew in Manchester, New Hampshire