陸上界の伝説ゲブレセラシェ氏、エチオピア陸上連盟の会長に
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【11月8日 AFP】エチオピアの伝説的長距離ランナーとして知られるハイレ・ゲブレセラシェ(Haile Gebrselassie)氏が、同国陸上連盟(EAF)の会長に選出された。地元メディアの報道によれば、43歳のゲブレセラシェ氏は、15人中9人の票を集めて4年間の任期を務めることになったと伝えられており、ツイッター(Twitter)に「エチオピア陸上連盟の会長に選ばれて本当に光栄です。エチオピア陸上界の素晴らしい未来のために働きます」と投稿している。
五輪の陸上男子1万メートルで2つの金メダルを獲得し、複数のマラソン大会も制した実績を持つ元王者のゲブレセラシェ氏は、リオデジャネイロ五輪に向けた準備について、同連盟の幹部を「無能」と批判。さらに、連盟による代表選手の選考基準や、五輪で3つの金メダルに輝くケネニサ・ベケレ(Kenenisa Bekele)を代表チームに選出しなかったことに対する抗議デモにも参加していた。
陸上女子1万メートルでアルマズ・アヤナ(Almaz Ayana)が獲得した唯一の金メダルを含め、リオ五輪で計8個のメダルに終わったエチオピアは、国別の世界ランキングでも44位に低迷しており、歴史的なライバルである隣国ケニアに大きく引き離されている。
この結果を受けて、ゲブレセラシェ氏は同連盟に対して幹部の退陣を要求し、来年に控える第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)や2020年の東京五輪に向けて、喜んで「自身の経験を共有する」と語っていた。
同連盟はまた、少なくとも5人の陸上長距離選手が薬物検査で陽性反応を示し、女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova)が2年間の出場停止処分を受けることになったメルドニウム(meldonium)の使用疑惑で調査対象となる事態に遭遇している。(c)AFP