【11月6日 AFP】米ネバダ(Nevada)州リノ(Reno)で5日、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(70)の選挙演説会場で、演説中だったトランプ氏が警護官に守られながらステージから一時避難するという騒ぎがあった。

 警護官3人にかばわれるようにして避難したトランプ氏は、数分後にはステージに戻り大歓声の中で演説を再開。「(選挙運動が)われわれにとって容易だといった人などだれもいなかったが、われわれは決して止まらない」と述べた。

 その後、大統領候補者の警護も担当している米大統領警護隊(シークレット・サービス、US Secret Service)は、ステージのすぐ前にいた聴衆の中で誰かが「銃だ」と叫んだため大統領警護隊と地元の警察がすぐに容疑者を取り押さえ、会場とその周辺も徹底的に調べたが武器は発見されなかったと発表した。

 トランプ氏が一時避難した時に聴衆の間で騒ぎが起きていたようだ。現地のメディアは容疑者1人が床に組み伏せられたと伝えた。騒ぎが起きた時、トランプ氏が照明の光を手でさえぎるようにして聴衆の方を見ていたのが目撃されている。

 テレビでは、容疑者が警官らに取り押さえられ体をチェックされる様子が放映された。その後、容疑者はライフルを携帯した地元の武装警察官らに連行された。現地のメディアは、すでに容疑者は釈放されたと伝えている。

 騒ぎの後にステージに登場したトランプ氏に動揺の色は見られず、普段のように自信満々で演説を再開。「シークレット・サービスに感謝したい。素晴らしい人たちだ」などと述べた。予定されていた演説は終了し、トランプ氏は盛大な拍手を受けて選挙運動用の飛行機に戻った。

 会場にいた記者たちは、地元の非武装の警察官や目撃者の話として、トランプ氏支持者のなかに銃を携帯した者がいるとの情報があったと伝えている。(c)AFP