【11月6日 AFP】ナイジェリア軍は5日、カメルーンとの国境付近で、北東部チボク(Chibok)の学校から2014年にイスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)により拉致された200人以上の女子生徒のうち、新たに1人を救出したと発表した。

 ナイジェリア軍のサニ・ウスマン(Sani Usman)報道官はAFPに対し、「ナイジェリア軍はプルカ(Pulka)でチボクの女子学生を新たに1人救出した」と述べた。プルカはナイジェリアとカメルーンを隔てるマンダラ(Mandara)山地に近いボルノ(Borno)州に位置する。

 ウスマン報道官が出した公式声明によると、サンビサ森林地帯(Sambisa Forest)のボコ・ハラムの隠れ家から逃げ出してきた人々を保護していた軍が「午前6時ごろ」女子生徒を救出した。救出された女子生徒はマリアム・アリ・マイヤンガ(Maryam Ali Maiyanga)さんで、生後10か月の息子と一緒だったという。

 赤ちゃんと一緒にいるところを発見されたマイヤンガさんは、2014年4月にチボクの寄宿舎からボコ・ハラムに拉致された200人以上の女子生徒の一人。数十人の女子学生が拉致直後に逃げ出せたものの、いまだ200人以上が行方不明となっている。

 この大量拉致事件は世界的の怒りを呼ぶとともに、7年にわたるボコ・ハラムによる反乱にかつてない注目を集めた。先月にはボコ・ハラムが21人の女子生徒を解放していた。

 イスラム教徒が多数派を占めるナイジェリア北部でのボコ・ハラムによる反乱では2009年以来、少なくとも2万人が死亡し、260万人以上が家を失っている。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR, with Joel Olatunde AGOI in Lagos