トルコで左派日刊紙の9人再勾留 報道統制への懸念高まる
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【11月6日 AFP】トルコ・イスタンブール(Istanbul)の裁判所は5日、左派日刊紙ジュムフリイェト(Cumhuriyet)のスタッフ9人の再勾留を命じた。同国では4日にもクルド系政党党首も逮捕されており、反政府勢力への締め付けが一層強まっている。
再勾留されたのはジュムフリイェトの幹部と寄稿者で公判まで勾留されることになるが、公判期日は未定。
今回の逮捕で、今年7月15日のクーデター未遂を受けて発令された非常事態宣言を、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領を批判する勢力に対して使うのではないかという国際社会の懸念が一層高まった。
捜査当局は10月31日、強制捜査を行ってジュムフリイェトのスタッフ13人を拘束し、同国の報道の自由が守られるのか懸念が高まっていた。
今回再拘束された9人の中には同紙編集長や著名な漫画家、反エルドアン派のコラムニストなども含まれているという。他のコラムニスト2人は年齢と健康上の理由から、また経理部所属の2人は嫌疑なしとされそれぞれ釈放された。
9人は、非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」および在米のイスラム教指導者フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師と関係があるとして起訴された。ギュレン師は同国のクーデター未遂を首謀した疑いを持たれているが、同師は関連を否定している。(c)AFP/Stuart Williams