【11月5日 AFP】内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」に大量の米軍機密情報を漏えいした罪で服役中のトランスジェンダー(性別越境者)の米兵、チェルシー・マニング(Chelsea Manning)受刑者(28)が先月4日に刑務所内で自殺を図っていたことが分かった。関係者が4日、明らかにした。マニング受刑者が自殺を図ったのは今年7月に続いて2度目。

 陸軍で情報分析官を務めていたマニング受刑者は、機密情報をウィキリークスに渡し、スパイ活動取締法に違反したとして35年の実刑判決を言い渡された。マニング受刑者が自殺を図ったのは先月4日で、その11日後に同受刑者本人が電話で支持者らに口頭で伝えた内容が書き取られた声明が、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によって報じられたことで明らかになった。

 2010年に逮捕され、カンザス(Kansas)州フォートレブンワース(Fort Leavenworth)陸軍基地の男性用軍事刑務所で服役しているマニング受刑者は、刑務所での処遇をこれまでにもたびたび非難していた。

 マニング受刑者は情報当局の監察官に宛てた4ページに及ぶ文書で、先月、予告もなく独房監禁処罰を受け、その日の夜に自殺を図ったことを明らかにしている。

 人権団体、米国自由人権協会(ACLU)の弁護士、チェース・ストランジオ(Chase Strangio)氏もツイッター(Twitter)で、マニング受刑者の自殺未遂を事実であると認めている。

 マニング受刑者はその後、自殺しないよう監視を行うため特別収監エリアに収容された。(c)AFP